

御鳥喰式
投稿日:2020.07.3
前回の記事の「御島巡り」の中で最も重要な儀式に「御鳥喰式」があります。
第4拝所「青海苔浦神社」の参拝が終わると、船上では準備が始まります。「鳥向楽(ちょうこうらく)」という楽を奏しながら養父崎神社の沖合に向かいます。
養父崎神社の沖合に到着すると、90㎝四方のイカダに米粉を海水で練ったお団子をいくつか乗せて海に浮かべます。
すると「鳥向楽」の音にのって、一対のつがいの鴉が飛んできて、かわるがわるお団子をくわえて森の中に持って帰ります。
参拝者の中に穢れを持つものがいると現れないといわれているので、無事に神烏が現れると感動の中、神烏を拝みます。
この神烏は、子烏を育てると、旧暦9月28日に対岸にある「大頭神社」に4羽で飛んで行き、「四鳥の別れ」の儀式を行い、親烏2羽は紀州熊野に帰り、子烏2羽は厳島の弥山に戻り、次の一年間厳島の神烏として過ごすといわれています。
なんとも神秘的なお話ですね。